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オピオイド鎮痛剤の乱用による死亡事故が相次ぎ、米国ではオピオイドクライシス(オピオイド鎮痛剤危機)が国家非常事態であると発表されました(2017年10月)。

オピオイド鎮痛剤とは、中~強い痛みに対して処方される鎮痛剤で、パーコセット、オキシコンチン、ヘロイン、フェンタニルなどがあります。

マイケルジャクソンや近年ではプリンスなど、有名人もオピオイド鎮痛剤の過剰摂取で死亡したと言われています。

医師の処方から始まったオピオイド鎮痛剤の乱用問題

処方薬のオピオイド鎮痛剤の過剰摂取による問題は、今ではヘロイン中毒よりも深刻で、2014年の統計では、前者による死亡数は19000人、後者は11000人と、オピオイド鎮痛剤の過剰摂取による死亡数が上回っています。

2015年の統計では、52000人のアメリカ人がドラッグの過剰投与で死亡しています。このうち2/3はオピオイド鎮痛剤です。

ヘロイン中毒者の80%は、ヘロインを使用する前に処方薬のオピオイド鎮痛剤を使用していたとされ、45%はオピオイド鎮痛剤の中毒でもあります。

医者から処方される薬から大きな問題へと発展しているのがわかります。

医療現場では、慢性的な痛みを訴える患者を助けたいという意図で医師はオピオイド鎮痛剤を処方しますが、オピオイド鎮痛剤の他にオプションを見つけられない医師も多いのが、こうした問題を大きくしています。

 

幸いにも”オプション”を知っている医師は、カンナビス(大麻)を痛みの治療に利用しています。カンナビスの併用がは安全で、かつオピオイド鎮痛剤の耐性や投与量の増加を防ぐことができます。また、オピオイド鎮痛剤の減薬にも安全に使用することができます。

 

ちなみに、日本では、米国とは逆にオピオイド鎮痛剤の使用は適正使用量に達していない程少ないです。(医療用麻薬の適正使用量と実消費量、2010年WHO報告)

 

カンナビスの鎮痛効果

そこで注目されるのがカンナビス。カンナビスはオピオイド鎮痛剤の代替となるのか?

2016年にThe Journal of Painに掲載された慢性の痛みを持つ患者を対象とした調査*1では、244人の医療大麻を使用した患者の64%が、オピオイド鎮痛剤の使用を減少することができ、45%に生活の質の向上がみられたと報告しています。

同年、The clinical Journal of Painに掲載された慢性の痛みを持つ患者を対象とした非盲検試験*2では、176人のオピオイド鎮痛剤使用患者の44%が、カンナビス使用後(吸入またはカンナビスクッキー)7か月でオピオイド鎮痛剤治療を中止することができたことが明らかとなっています。

 

データからも明らかに年々増え続けているアメリカのオピオイド鎮痛剤の問題、先のデータのように日本ではアメリカのような乱用問題に発展する可能性は低いものの(厳しい処方管理があります)、オピオイド鎮痛剤だけでないオプションの存在は医療関係者だけでなく一般の方にも知っていてもらいたい情報だと感じています。

 

 

<参照>

*1 Medical Cannabis Use Is Associated With Decreased Opiate Medication Use in a Retrospective Cross-Sectional Survey of Patients With Chronic Pain.
*2 The Effect of Medicinal Cannabis on Pain and Quality-of-Life Outcomes in Chronic Pain: A Prospective Open-label Study.

 

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